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2020/02/10

深夜残業の時間を誤解していない?定義や深夜残業を含む残業代の計算方法とは【弁護士監修】

執筆者 編集部

仕事がいつも忙しく、「夜遅くまで残業することも珍しくない……」という方もいらっしゃるでしょう。そのような方は、深夜残業に関するルールをきちんと知っているでしょうか。深夜残業のルールは少し複雑であるため、その定義を誤解している方も少なくありません。
深夜残業の正しい知識をもつことで、不当な環境下や賃金での深夜残業から自分の身を守れます。

そこで今回は、誤解されがちな深夜残業の定義や、本来もらうべき残業代を知るための計算方法をまとめました。
よくある質問・疑問にもわかりやすくお答えしています。


【鎧橋総合法律事務所 早野述久 弁護士(第一東京弁護士会)監修】

 
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1. 深夜残業とは?深夜残業の定義を解説


まずはじめに、深夜残業の基本的な知識を確認しましょう。深夜残業は、「夜の22時から朝の5時までに行う残業」を指します。残業に限らず22時から5時の間の労働を「深夜労働」と呼びますが、この深夜労働にあたる時間帯に「残業」をすることが「深夜残業」です。

深夜残業に対しては特別な手当がつき、通常の1.5倍の賃金が支払われます。従業員にとって負担が大きい深夜残業ですが、会社としてもコストがかさむため、通常はあまりありません。

深夜残業の多い会社に勤めている場合、適切に残業代が支払われていないおそれもあります。不当な扱いから自分を守るため、深夜残業手当の計算方法はぜひ知っておきましょう。次の章でわかりやすく解説します。

2. 深夜残業手当の計算方法


深夜残業には、通常の賃金に手当がプラスされることを紹介しました。それでは、深夜残業手当の計算の仕方を見ていきましょう。

大まかな流れは、まず自分の「基礎賃金」を出し、その基礎賃金に「割増率」と「深夜残業時間」をかけます。
それぞれのステップについて詳しく解説しているので、ぜひ実践してみてください。

2-1. 自分の基礎賃金を出す

まず初めに、自分の「基礎賃金」を求めます。基礎賃金は「1時間あたりの賃金」です。時給制であればその時給の金額が基礎賃金になり、月給制であれば「月給÷1か月の平均所定労働時間数」で算出できます。

月給から基礎賃金を出す計算における「月給」とは、「基本給に特定の手当を含めたもの」です。含めてよい手当と、そうでない手当があるため注意しましょう。

含めてよい手当は、「役付手当」「役職手当」「業務手当」「職務手当」「営業手当」などです。
一方、含めない手当には「賞与」「通勤手当」「家族手当」「子女教育手当」「住宅手当」「別居手当」「結婚手当」「出産手当」「残業手当」「深夜手当」などがあります。

2-2. 基礎賃金に割増率と深夜残業時間をかける

基礎賃金がわかったら、次はそこに「割増率」をかけます。「1.25倍」が通常残業の割増率、「1.35倍」が法定休日に労働した場合の割増率です。通常残業や法定休日労働をした場合は、それぞれの割増率(1.25倍、1.35倍)を基礎賃金にかけた数字が時給となります。つまり、少し時給がアップするわけです。

さらに深夜残業の場合には、「0.25倍」の割増率がプラスされます。通常残業の割増率が1.25倍なので、それに0.25を足した「1.5倍」が深夜残業の割増率です。同じように、法定休日の深夜労働をした場合は、法定休日労働の割増率1.35倍に0.25を足した「1.6倍」が割増率となります。

上記の計算で正しい時給がわかります。最後に1か月の残業時間をかければ、1か月の残業代が算出できます。

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3. 具体的にわかる深夜残業したときの残業代計算例

それでは、具体例を使って深夜残業手当を実際に算出します。以下のケースの場合では、1か月の残業代はどれくらいになるのかを見ていきましょう。

(例)
・基本給「21万円」
・職務手当「3万円」
・一月平均所定労働時間「170時間」
・残業(1か月)「120時間(20時間は深夜残業)」

<ステップ1. 基礎賃金を求める>
・(基本給21万円+職務手当3万円)÷170時間=1,412円

<ステップ2. 基礎賃金に割増率をかける(通常残業・深夜残業の時給を求める)>
・通常残業の時給:1,412円×1.25倍=1,765円
・深夜残業の時給:1,412円×(1.25+0.25倍)=2,118円

<ステップ3. 2で求めた時給に残業時間(深夜残業時間)をかける>
・通常残業:1,765円×100時間=17万6,500円
・深夜残業:2,118円×20時間=4万2,360円

以上の計算により、1か月の残業代(通常残業代+深夜残業代)は、21万8,860円(17万6,500円+4万2,360円)とわかります。

4. 深夜残業を減らすためのポイント


深夜残業代の具体的な計算方法を紹介しましたが、やはり一番よいのは深夜残業をせずにすむことではないでしょうか。

そこで、深夜残業を減らすために実践したいポイントや、知っておきたい相談先などを確認しましょう。
弁護士へ相談するほか、労基署への申告や自分の働き方を見直すことによっても深夜残業を減らせることがあります。

4-1. 違法の場合は弁護士に相談するのがオススメ

残業代が会社から正当に支払われておらず、残業代請求をしたい場合には、弁護士に相談することがオススメです。

法律の専門家である弁護士に相談すれば、本来支払われるべき残業代を正確に計算し、的確な法的処理・主張を行ってくれます。自分で請求する手間が省けることはもちろん、取り返せる金額も高くなるでしょう。また弁護士が出てくることで会社側も無視しづらくなるなど対応が変わることも多く、短期間で支払われる可能性も高くなるでしょう。

違法な深夜残業に困っている場合は、まず弁護士に相談してみましょう。

4-2. 是正勧告をして欲しい場合は労基署に申告しよう

36(サブロク)協定を結んでいない場合や、結んでいても残業時間の上限を超えている場合には、会社に違法性を指摘することで残業体制を見直してくれるかもしれません。

また、労基署(労働基準監督署)に申告する方法もあります。申告すれば、労基署が違法な残業に対する指導や是正措置を行ってくれるでしょう。

ただし、労基署が行う是正勧告に、強制力はありません。
また、弁護士のように裁判で残業代を強制的に支払わせることもできないため、残業代を請求したい場合には弁護士に相談することが解決への近道といえます。

4-3. 自分の働き方を変える

仕事への取り組み方を変えることで、深夜残業が減ることもあります。

まず、「遅くまで頑張るのは会社のため……」という考えがある方は、少し意識を変えてみるとよいかもしれません。会社は、残業よりも効率よく働いてくれることを望みます。「いかに早く終わらせるか」に意識を持っていくと、少しずつ状況も変わるでしょう。

そして、効率よい仕事にはスケジューリングが重要です。「この仕事は何時までに片付け、そのあとはこれを何時まで」と段取りを組めば、効率もアップします。

また、「残業代が出るから深夜残業になってもいいか……」という考えがあると、仕事もダラダラしがちです。ぜひ、限られた時間で最大のパフォーマンスを発揮できるように考え方をシフトしてみましょう。

5. 深夜残業に関するよくある質問


深夜残業についてよくある質問・疑問を、いくつかピックアップしてみました。

深夜残業にあてはまる時間帯や、深夜残業の違法性、管理職に払われる残業代についてなど、多くの方が気になっているポイントをくわしく解説します。深夜残業についての悩みや疑問がある方は、ぜひチェックしてみてください。

5-1. 24時を過ぎてからが深夜残業なのではないの?

「深夜残業になるのは24時を過ぎてから」と誤解している方もいるかもしれませんが、「22時から翌朝5時までの時間帯」に行う残業が深夜残業です。

たとえば、24時まで会社に残っていた場合、22時から24時の2時間は深夜残業(通常残業ではない)ということになります。そのため、その2時間分については残業代の計算の仕方も変わります。

「深夜残業の手当てをもらえていない可能性がある……」という方は、会社に対し、深夜手当の計算もきちんとしているかどうか確認してみるとよいでしょう。

5-2. 深夜残業は違法ではないの?

深夜残業=違法ではありません。
しかし、いくつかの条件によって違法になるケースもあります。

たとえば、労働基準法で定めた労働時間を超えて働かせることを可能にする「36(サブロク)協定」を結ばずに深夜残業をさせている場合は違法です。

また、36協定を結んでいても、上限を超えて残業させていた場合は違法になります。
「特別条項付き36協定」を結んでいるとその上限を延長できますが、特別な事情なく延長することは違法です。

さらに、妊産婦や18歳未満の労働者については深夜労働における禁止・制限があり、これに違反しても違法になります。

5-3. 管理職でも深夜残業代は請求できる?

管理職(法律上の管理監督者)には、会社は残業代を支払う義務がありません。
しかし、通常の残業でなく深夜残業の場合は管理監督者にも残業代をもらう権利があり、この点を認識できていない会社もあります。

ただ、計算方法は一般社員と異なり、管理監督者の方がもらえる残業代は少ないため注意が必要です。

一般社員の場合は、基礎賃金に割増率1.5倍(通常残業の割増率1.25倍+深夜手当の割増率0.25倍)をかけた数字が深夜残業の時給となります。
一方で管理監督者は、通常残業の割増率1.25倍をかけません。つまり深夜手当(割増率0.25倍)しか発生しないのです。

ちなみに、名前は「管理職」でも、法的な「管理監督者」に該当しない場合、一般社員と同様の計算方法で残業代をもらう権利があります。

5-4. 女性や未成年の深夜残業は制限がある?

以前は、女性の深夜残業が原則禁止とされている業種もありました。しかし、現在(1999 年4月以降)はそのような制限はありません。男性と同じように働けます。ただ、妊娠中の女性・出産後1年経っていない女性には、会社が残業・深夜残業・休日労働を強制することはできません。

また年少者(18歳未満の者)についても制限があり、1日8時間を超える労働をさせることや深夜残業をさせることは違法になります。
この「年少者」とは、「未成年者」とは異なるため注意しましょう。

制限があるのは18歳未満の「年少者」で、20歳未満の「未成年者」ではありません。
つまり、18歳以上の未成年者は深夜労働や1日8時間を超える労働もできます。

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6. 残業代請求は弁護士に依頼するのが良い

もし深夜残業手当がきちんと支払われていないなら、会社に未払い分を請求すれば取り返すことができます。方法は「自分で請求」「弁護士に依頼」の2通りがありますが、おすすめは後者です。

自分で請求すると手間がかかり、専門知識がないと難しい場面も多くあります。専門家である弁護士に頼むほうが成功率は高く、取り返せる金額も上がることが多い傾向にあります。また、精神面の負担も大きく減るでしょう。弁護士が出てくることで会社は真剣に対応してくれるようになります。

以上のように、弁護士への依頼は、費用がかかってもそれ以上にメリットが大きいといえます。未払いの残業代を取り返したい方は、まず弁護士に相談しましょう。

ただし弁護士に依頼する場合、残業代請求の成功不成功にかかわらず、最初に依頼するための着手金が必要な場合が多々あります。残業代請求が通るかわからない中で、弁護士に数十万円を最初に渡すのは抵抗がある方も多いかもしれません。

そんな方におすすめなのが『アテラ 残業代』です。

①『アテラ 残業代』では、弁護士の着手金を立替えてくれるので、お手元から現金を出さずに、弁護士に着手金を払って依頼することができます。

②さらに、『アテラ 残業代』を利用すると、敗訴した場合や勤務先からお金を回収できなかった場合には、立替えてもらった着手金を実質返済する必要がないので、リスク0で残業代請求を行うことができます。

残業代請求をするときのリスクは、最初の着手金を支払うことで敗訴したときに収支がマイナスになってしまうことですが、『アテラ 残業代』を利用することでそのリスクがなくなります。

着手金にお困りの方、残業代請求のリスクをゼロにしたい方は、ぜひ『アテラ 残業代』をご利用ください。

7. まとめ


ここまで、誤解の多い深夜残業の定義や具体的な計算方法について紹介してきました。弁護士に相談すれば、未払いの残業代請求が決して難しいものではないこともわかります。

さらに、着手金保証サービス『アテラ 残業代』を利用すれば、着手金を立替えてもらえる上に、損をするリスクなく残業代請求を弁護士に依頼することができるのです。

これまで不当な深夜残業を強いられてきた方、深夜残業手当がきちんと支払われていないかもしれないと思う方は、ひとりで悩まずに弁護士へご相談ください。

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