残業代Q&A

弁護士ができるだけ法律用語を使わずに作成したQ&A形式の解説により残業代に関する疑問を簡単に解決できます。
残業代Q&Aは残業代に関する知識を網羅的にカバーしているため、「残業代は出ない」というブラック企業のウソを見抜くことができます。
「退職した後は残業代を請求することができない」、「残業代請求は手間がかかって大変」、「弁護士って費用が高くて頼めない」といった残業代請求に関してよくある誤解を簡単に解消することができます。

目次

  1. 1 残業代に関する基礎知識
  2. 2 残業代の請求の仕方
  3. 3 残業代の金額の計算方法
  4. 4 残業代をもらえるかどうか(勤務形態と残業代の関係)
  5. 5 業種と残業代の関係
  6. 6 残業時間になる時間とならない時間
  7. 7 『残レコ』に関する質問
  8. 8 その他の労働関係の質問

1、残業代に関する基礎知識

2、残業代の請求の仕方

3、残業代の金額の計算方法

4、残業代をもらえるかどうか(勤務形態と残業代の関係)

5、業種と残業代の関係

6、残業時間になる時間とならない時間

7、『残レコ』に関する質問

8、その他の労働関係の質問

Q1-1 残業代は、どういうときに貰えるのですか。
Aまず、法律上、残業代等を払わずに、会社が従業員を働かせることができる時間や日数には上限が決められているので、この法律上の上限を超えて、会社の指示で働いた場合には、残業代を貰うことができます

例えば、通常の労働タイプの方であれば、1日に8時間(休憩時間を除く)より長く働いた場合や、1週間に40時間(休憩を除く)より長く働いた場合は、残業代を貰うことができます。 (変形労働時間制や、フレックスタイム制の方については、Q4-4やQ4-5をご覧ください。また、1週間の上限時間については、一部業種の社員数10人以下の作業場等では、40時間ではなく、44時間になる場合があります。詳しくはQ3-1をご覧ください。)
また、会社は、原則として、従業員に毎週1日以上の休みを与えなければならないので、休日がない1週間があった場合でも、残業代(休日労働手当)を貰うことができます。 (休日労働については、詳しくはQ3-2をご覧ください。)

この法律の上限より長く働いた場合に残業代が貰えるルールは、雇用契約や社員規則の内容がどうなっていても、必ず適用されるルールですので、会社が「うちの会社には、そんなルール適用されない」と言っていても関係ありません。

また、法律上の上限を超えていなくても、雇用契約や就業規則等で決められている勤務時間(定時)より長く働いた場合は、残業代を請求することができます。 例えば、雇用契約において勤務時間が午前10時から午後5時(うち休憩1時間)と決められている方が、午後6時まで働いた場合を説明します。 この場合、実際に労働した時間は7時間であるため法律の上限時間(8時間)を超えてはいませんが、雇用契約に定められている勤務時間(6時間)を超えて働いているため、従業員の方は会社に1時間分の残業代を請求することができます。
Q1-2 残業代って、どのくらいの人が請求しているのですか?
A残業代をどのくらいの人が請求しているかは、実は、弊社でもわかりません。 なぜなら、残業代請求の多くは、示談(話し合い)や労働審判という手続きで終わり、公表されないからです。(詳しくは、Q1-6をご覧下さい)

また、残業代請求が示談や労働審判で解決する場合には、「お互いに残業代請求をしたことを他人に言ってはいけない」という契約(守秘義務契約)を会社と結ぶ場合も多いので、残業代請求をしたことは、周りの人にはわからない場合も多いです。 そのため、あなたの会社や周りでも過去に残業代を請求した人がいる可能性があります
Q1-3 過去に、どんな人が残業代を請求していますか?
A多くの業種の多数の人が残業代を請求しています。
全員をここに書くことは不可能なので、ごく一部を紹介すると、例えば、下記の業種の方が残業代を請求しています。
・システムエンジニア
・居酒屋従業員
・飲食店コック、ホテル従業員
・コンビニ店長
・不動産業者社員、建設業者社員
・卸売業者社員、機械等の販売会社社員
・タクシー運転手、トラック運転手、宅配業者ドライバー
・銀行行員、証券会社営業員
・医師、看護師、介護ヘルパー
・いわゆるキャバクラ店従業員 etc
上記以外の業種の方でも残業代の請求は可能です。残業代が出ない業種は、ほとんどありません。)

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Q1-4 残業代って、退職後も請求できるのですか?
A給料支給日後、退職後でも、残業代は請求できます

なお、退職時に残業代が未払いの場合には、年14.6%の利息が残業代につきます(賃金の支払の確保等に関する法律6条1項、同法施行令1条)。

ただし、残業代は、その残業をした日の給与支給日から、2年経つと請求できなくなってしまいますので、残業代を請求する場合には、退職後すぐに請求することをお勧めします。 (なお、残業代は、2年経つと請求できないのが基本ですが、特殊な状況においては、過去3年分まで請求できることもあります。詳しくはQ1-5をご覧ください。)
Q1-5 2年経つと残業代がもらえなくなると聞きましたが、本当ですか?
A残業代は、残業をした日の給与支給日から2年間請求しないでおくと、基本的に、時効によって消滅してしまいます。

逆にいえば、過去2年分の残業代は請求できます。 そのため、『残レコ』では、利用開始日から2年が経過していなくても、過去2年分の残業代を推計して表示しています。
Q1-6 残業代の請求をすると、裁判になるのですか?また、ニュースになって周りに知られてしまう可能性はありますか?
A残業代の請求を弁護士に頼んだとしても、大半の場合は、訴訟(いわゆる裁判)には、なりません。 残業代の請求を弁護士に頼むと、一般的には、その弁護士が、会社との示談(話し合い)で残業代を払ってもらえるように交渉します。 仮に交渉がうまくいかなくても、労働審判という手続で解決することがほとんどなので、訴訟(いわゆる裁判)にはなりません。

そして、示談や労働審判で残業代を払ってもらう場合は、示談や労働審判は第三者には公表されないので、ニュースになることはないと言っていいでしょう。また、仮に訴訟になったとしても、会社が超有名企業である場合でなければ、ニュースになる可能性は低いと思われます。

また、示談や労働審判で解決する場合には、「お互いに残業代請求をしたことを他人に言ってはいけない」という契約(守秘義務契約)を会社と結ぶ場合が多いので、残業代請求したことを周りに知られる可能性も低いでしょう。 そのため、あなたの会社や周りで過去に残業代を請求した人がいたとしても、あなたは知らない可能性が高いのです。あなたの会社や周りでも過去に残業代を請求した人がいるかもしれません。
Q1-7 残業代を請求したことが、転職先にばれないようにするには、どうすればいいですか?
A自分から話さなければ、通常は、転職先や転職活動中の会社に、残業代請求をしたことが伝わることはないでしょう。 なぜなら、前の会社が、あなたの同意を得ずに、転職先や転職活動中の会社に残業代請求のことを話すことは、個人情報保護法等の法律に違反する可能性が高いからです。 また、前の会社からすれば、残業代請求を受けたことがばれると他の社員からも残業代を請求される可能性があるため、通常は残業代請求を受けたことを隠すからです。

さらに、もし不安があれば、示談や和解の際に、守秘義務契約を結ぶことも可能です。 示談や和解で残業代を払ってもらう場合、お互いに「残業代請求があったことを他人に話さない」合意をする守秘義務契約を結ぶことが一般的です。この守秘義務契約を結んでおけば、前の会社が残業代請求があったことを転職先に伝えることを防ぐことができます。

それでも不安だという方には、転職先での勤務が始まってから、前の会社に残業代を請求するという方法もあります。 なぜなら、転職先が前職調査(前の会社への問い合わせ)を行う場合でも、採用を決める時点で行うからです。 ただし、その場合、時効により、残業代の一部が請求できなくなる可能性があるので、ご注意ください。(時効については、Q1-5をご覧ください。)
Q1-8 勤めていた会社に何となく申し訳ない気がするのですが、残業代を請求してよいものでしょうか。
A残業代を請求するのを申し訳ないと思うかどうかは、最終的には、それぞれの方の考え方次第だと思います。

しかし、残業代を支払うことは、法律上決められた会社の義務なのですから、残業代を請求することは当然ではないでしょうか。 会社が残業代を支払わないことは、給料自体の未払いや取引先に代金を支払わないことと何ら変わりません。また、残業代の未払いは犯罪でもあります。 そのため、弊社としては、残業代を請求することを申し訳なく感じる必要は一切ないと考えています。

また、退職後に残業代を請求する場合、元の会社の経営者に「社員にサービス残業をさせても、後日、残業代を請求される」と認識させることで、社内のサービス残業にストップをかけ、元同僚の方のサービス残業を減らす効果も見込めます。 さらに、全ての人が会社に対して残業代を請求するようになれば、日本からサービス残業やブラック企業がなくなり、サービス残業や過労に苦しむ人を減らすことができるのではないかと弊社は考えています。
Q2-1 『残レコ』以外にも労働時間(残業時間)を証明する証拠を集めておいた方がよいですか。
A『残レコ』の記録だけでも労働時間を証明する証拠になりますが、会社との交渉や労働審判等をより有利に進めるために、『残レコ』以外の証拠も集めておいた方がよいでしょう。

『残レコ』以外の労働時間(残業時間)を証明する証拠としては、例えば、下記のようなものがあります。
・タイムカード
・労働時間が記載されている業務日報
・パソコンの起動・終了時間の記録
・オフィスの入退館記録
・残業時間中に会社のメールアドレスから送信した業務に関するメール
・残業時間中の携帯電話からの発信記録又は業務に関するメール
さらに、証拠としては弱いものの、出退勤時間を記録した手帳なども証拠として利用できる場合があります。

また、会社によっては「会社にはいたが、仕事はしていなかった」という反論をしてくる場合もあります。このような場合、通常は、会社の方が「仕事をしていなかったこと」を示す証拠を提出する必要がありますが、念のため、残業時間中に仕事をしていたことを証明する証拠も集めておいた方がより良いでしょう。
そのような証拠としては、例えば下記のようなものがあります。
・上司からの残業を指示する書類やメール
・残業時間中の業務内容が記載されている業務日報
・残業時間中に送信した業務に関するメール

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Q2-2 残業代を請求するには、『残レコ』の記録のほかに、どんな資料を保管しておくといいですか?
A残業代請求のために保管しておくとよい資料としては、一般的には、以下の①~④がありますただし、あなた自身が①~④の資料を持っていなくても、残業代の請求は可能です

①就業規則、賃金規程など 始業・終業時刻等や給与の金額についての社内規定(就業規則、賃金規程等)を受け取った場合は、保管しておくとよいでしょう。 パソコン等で就業規則や賃金規程等が見れる場合も、印刷する等して、手元に保管しておくとよいでしょう。 (就業規則については、詳しくはQ8-1をご覧ください。)

②給与明細など 給与明細など、支給された給与の金額・内訳がわかる資料

③雇用契約書 入社時に雇用契約書等を受け取った方は、保管しておくとよいでしょう。

④タイムカードのコピー等の『残レコ』以外の労働時間の記録 『残レコ』の記録だけでも労働時間の証拠にはなりますが、会社との交渉や労働審判などをより有利に進めるために、タイムカードのコピーや社内の労働時間管理ソフトのデータなど、『残レコ』以外の労働時間の記録も保管しておくと有益でしょう。
Q2-3 今から『残レコ』を使用する場合、これまでの労働時間(残業時間)を証明する証拠が手元になければ、これまでの過去分の残業代を請求することはできないのですか?
Aこれまでの労働時間(残業時間)を証明する証拠があなたの手元になくても、会社がタイムカードや労働時間管理ソフト等で労働時間を管理している場合は、会社に対してそれらの証拠を開示するよう求めることができます。(ただし、会社が自発的に開示しない場合は、証拠保全等の手続が必要です。)

会社にタイムカードや労働時間管理ソフト等がない場合や、会社がそれらの証拠を自発的に開示しない場合でも、『残レコ』の記録が半年程度あれば、それに基づき過去2年分の残業代を請求できる場合も多いと考えられます。(『残レコ』で請求できる過去分の残業代については、Q7-1をご覧ください。)

したがって、近いうちに転職・退職を予定している場合であっても、『残レコ』で労働時間の証拠を確保すれば、これから『残レコ』で記録する分の残業代だけでなく、今日までの分の残業代も請求できる場合が多いと考えられます。
Q2-4 弁護士に残業代請求を依頼すると、どのような方法で会社に残業代を請求してくれるのですか?残業代を実際に貰えるまで、どのくらいの時間がかかるのですか?
A弁護士に残業代請求を依頼すると、一般的には、①示談交渉、②労働審判、③訴訟(いわゆる裁判)の順番で残業代を請求します。 (依頼者の希望や会社の対応により請求方法は変わるで、弁護士に相談するときにご確認されることをお勧めします。)

① 示談交渉 示談交渉では、納得できる金額の残業代を払ってもらえるように、弁護士が会社と交渉します。 示談交渉にかかる時間は、具体的事情により異なりますが、1か月~2か月程度のことが多いでしょう。 統計はありませんが、示談交渉で残業代を払ってもらえるケースも多数あります。 示談交渉で残業代を払ってもらう場合、通常は、お互いに残業代を請求したことを他人に話さないという契約(守秘義務契約)を会社と結びます。

② 労働審判 示談交渉で会社と合意できなかった場合等には、裁判所で労働審判を行います。 労働審判は、話合いと訴訟(いわゆる裁判)の中間のような非公開の手続で、調停(お互いの合意)や裁判所からの審判によって残業代を払ってもらいます。 労働審判にかかる時間は、通常は2か月半程度、長くて4か月程度です。 労働審判になった場合のうち8割程度は、労働審判における調停や裁判所の審判に基づき残業代を払ってもらえます

③ 訴訟(いわゆる裁判) 労働審判の結果について労働者か会社のどちらかが同意しない場合等には、裁判所で訴訟(いわゆる裁判)を行います。 訴訟にかかる時間は、半年程度のこともあれば、1年以上となる可能性もあります。(この期間は、第一審にかかる時間であるため、上訴が行われた場合は、それ以上の時間がかかります。) 訴訟の最後に裁判所が出す判決では、残業代に加えて、最大で残業代と同額の付加金を貰えることがあります。 判決が出た場合には、会社はその判決を必ず守らなければなりません。(ただし、会社か労働者が上訴した場合には、高等裁判所での訴訟に移行します。)
Q2-5 残業代は欲しいけど、自分で会社と交渉するのは気が引けます。どうしたらいいですか?
A残業代請求を弁護士に依頼した場合には、会社との交渉は、弁護士が行うので、あなたが直接会社と交渉する必要はありません
また、弁護士に依頼していれば、仮に、労働審判や訴訟(いわゆる裁判)になってしまった場合でも、あなた自身が会社と言い争いのようなことを行う必要はありません。
なお、退職後に残業代を請求した場合は、残業代請求をしたことが周りにばれることは通常はありません。(詳しくは、Q1-6やQ1-7をご覧ください。)
Q2-6 残業代の請求を弁護士に相談したり、頼んだりすると、いくら位かかるのですか?
A弁護士に払う料金は、通常は、主に、①相談料、②着手金、③報酬金の3種類です。 ①~③の料金については、昔は2004年3月までは日本弁護士連合会(日弁連)で基準が決まっていましたが、今は弁護士ごとに異なるので、依頼するかどうか決めるときは、その弁護士に金額を聞くといいでしょう

①相談料は、法律相談をした際に払う料金で、30分や1時間単位での料金になります。 (その弁護士に、実際に仕事を頼んだ後は、通常は、その仕事に関する相談には料金はかかりません。) 昔の日弁連の基準では、30分:5000円~2万5000円と決められていましたが、今は弁護士ごとに異なるので、確認した上で法律相談をされることをお勧めします。 『残レコ』に広告を掲載している弁護士のなかには、『残レコ』の利用者の1回目の法律相談は無料にしている先生もいます。

②着手金は、弁護士に仕事を頼む時点で払う料金で、初期費用のようなものになります。 昔の日弁連の基準では、例えば、請求額が300万円以下なら請求額の8%(ただし、最低でも10万円)と決められていました(注1)が、今は弁護士毎に異なりますので、法律相談の際に確認することをお勧めします。

③報酬金は、依頼が終了した後に支払う料金で、成功報酬のみの場合もあれば、「決まった金額+成功報酬」の場合もあります。 昔の日弁連の基準では、例えば、弁護士の仕事により獲得した経済的利益の金額が300万円以下なら、その金額の16%と決められていました(注2)が、今は弁護士毎に異なりますので、法律相談の際に確認することをお勧めします。

なお、上記①~③の他に、依頼された仕事(案件)のために使った実費(郵便費や裁判所に支払う費用など)も依頼者の負担となるのが一般的です。

また、②着手金や③報酬金の代わりに、「タイムチャージ」という、「働いた時間」×「単価」分の料金で依頼を行う先生もいます(単価の金額は弁護士の先生により異なります)。

注1:正確には、請求額ではなく、事件の「経済的利益の金額」といい、事案の内容によっては、請求額と金額が異なる場合もあります。 注2:獲得した「経済的利益の金額」は、通常は、示談や労働審判、判決において認められた金額を指します。
Q3-1 会社の就業時間は午前9時から午後6時(うち休憩1時間)なのですが、毎日午後8時まで仕事をしています。この場合、会社に対して残業代を請求できますか。
A通常の労働タイプの方であれば、1日に8時間、または1週間に40時間より長く働いた場合には、残業代を請求することができます。 (変形労働時間制やフレックスタイム制の方は、Q4-4やQ4-5をご覧ください。また、1週間の基準の「40時間」は、一部の業種の社員数10人未満の事業場等では、44時間になる場合があります(※)。)

この場合の残業代の金額は、基本的に「上記の基準(1日8時間等)を超えた分の時間」×「あなたの1時間あたりの賃金」×125%の金額になります。 ただし、一定の規模以上の会社の場合、125%分ではなく、150%分が請求できます。 (なお、就業規則などで上記の倍率(125%等)を超える倍率が決められている場合、その倍率が適用されます。他方、就業規則などで上記の倍率(125%等)未満の倍率が決められていても、法律上は無効ですので、上記の倍率が適用されます。)

また、上記の法律上の基準(1日8時間、1週間40時間など)を超えていなくても、雇用契約や就業規則などで決められている勤務時間(定時)を超えて働いた場合には、超過時間分の残業代を請求することができます。 ただし、この場合は125%ではなく、100%分しか請求できません。

※事業場の社員数が10人未満のときに1週間の労働時間の基準が44時間になる業種は、以下の業種です。 1. 卸売、小売 2. 飲食店 3. 旅館・ホテル 4. 美容院・理容院 5. 保健衛生業:病院・クリニック、保育園、介護・老人ホーム、銭湯等 6. 不動産管理、倉庫・駐車場の運営 7. 娯楽業:ゴルフ場・公園・遊園地の運営、その他の娯楽業 8. 出版(印刷業は除く) 9. 映画館運営、演劇等の興業
Q3-2 休日に出勤して仕事をした場合、会社に対して残業代を請求できますか。
A雇用契約や就業規則などで決められている休日に働いた場合、その休日の労働時間分の残業代(休日労働手当)を請求することができます。 (休日の振替があった場合や、代休をとった場合は、残業代を請求できないことがあります。)

また、雇用契約や就業規則で「法定休日」が決められている場合、その法定休日に働いたときは、上記の残業代に加えて、35%の休日労働手当(休日労働割増賃金)を請求することができます

さらに、雇用契約や就業規則で「法定休日」が決められていない場合にも、1週間(日曜~土曜)毎日働いたときには、原則として、上記の残業代に加えて、土曜に働いた時間分×35%の休日労働手当(休日労働割増賃金)を請求することができます。 ただし、雇用契約や就業規則の内容によっては、ある週(日曜~土曜)に毎日働いた場合でも、4週間で4日の休みがあれば、35%の休日労働手当は請求できないことがあります。

※『残レコ』が推計する「残業代」には、この休日労働手当の額も含まれています。

(なお、就業規則などで35%を超える倍率が決められている場合、その倍率が適用されます。他方、就業規則などで35%未満の倍率が決められていても、法律上は無効ですので、35%が適用されます。)

「法定休日」について詳しく知りたい方は、Q3-3をご覧ください。
Q3-3 法定休日って何ですか?
A労働基準法では、会社は、労働者に対して毎週少なくとも1回(又は4週間で4日)の休日を与えなければならないとされています。 このような法律上労働者に与えなければならない休日のことを、法定休日と呼びます。

労働者が法定休日に働いた場合、「働いた時間」×「あなたの1時間あたりの賃金」×135%の休日労働手当(割増賃金)を請求できます。 (なお、就業規則などで135%を超える倍率が決められている場合、その倍率が適用されます。他方、就業規則などで135%未満の倍率が決められていても、法律上は無効ですので、135%が適用されます。)
Q3-4 :深夜(午後10時以降)に会社で仕事をした場合、会社に対して深夜労働手当(深夜割増賃金)を請求できますか。
A午後10時から午前5時の間に働いた場合、通常の給料以外の賃金(深夜割増賃金)を請求することができます具体的には、あなたの1時間あたりの賃金の25%の金額を請求できます。 (なお、就業規則などで25%を超える倍率が決められている場合、その倍率が適用されます。他方、就業規則などで、25%未満の倍率が決められていても、法律上は無効ですので、25%が適用されます。)

深夜労働が、残業や休日労働でもある場合には、深夜割増賃金と、残業代や休日労働手当を両方請求できます。 例えば、勤務時間が午前9時から午後6時(うち休憩1時間)の方が、深夜の午前0時まで残業をした場合、午後6時から午後10時までについては125%の残業代を、午後10時から午前0時までについては150%(残業代の125%と深夜割増賃金の25%)の金額を請求できます。

※『残レコ』が推計する「残業代」には、この深夜割増賃金も含まれています。
Q3-5 残業代の算定の元になる「1時間当たりの賃金」には、手当の金額は含まれるのですか?
A残業代は、「1時間あたりの賃金」×「残業時間数」で計算されます。 この「1時間あたりの賃金」には、以下の①~⑤の手当は含まれません。

① 通勤手当
② 住宅手当
③ 家族手当、子女教育手当、別居手当(単身赴任手当)
④ 賞与(ボーナス)
、1か月を超える期間の勤怠・業績等に応じて支給される精勤手当、勤続手当等
⑤ 結婚手当など、特別なイベントに応じて支給される手当


例えば、あなたが受け取っている給料の中に通勤手当と住宅手当が含まれている場合には、給料から通勤手当と住宅手当を引いた金額を元に「1時間あたりの賃金」(基礎賃金)を計算することになります。 逆に、①~⑤以外の手当は、残業代の元になる「1時間あたりの賃金」に含まれます。

ただし、①~③の手当でも、通勤費用・家賃・扶養家族の数に関係なく、従業員全員に同じ金額の手当が支給されている場合は、「1時間あたりの賃金」に含まれます

また、年俸制の方で、年度当初に賞与の金額が決まっている場合には、その賞与は「1時間あたりの賃金」に含まれます。
Q4-1 会社から「元々の給料に残業代が含まれているので、残業代は支払済みである。」と説明されているのですが、本当ですか?この場合、何時間残業しても残業代は請求できないのでしょうか?
A会社の規則等で「元々の給料に残業代が含まれている」と決まっていても、「給料のうち何円分が残業代か」が明確に決まっていなければ、そのような規則等は無効です。その場合には、残業時間に応じた残業代全額を請求できます。

また、そのような規則等が有効な場合でも、実際の残業時間に基づく残業代が、元々の給料に含まれる残業代の金額より多い場合、その差額分を未払いの残業代として請求できます。

※年俸制の場合、基本給に定額の残業手当が含まれていると会社が主張するケースが多いですが、「基本給のうち何円分が残業手当か」が明確に決まっておらず、法律上は残業代全額を請求できる場合も多いです。

会社の就業規則や給与明細で、「基本給のうち何円分が残業手当か」が明確に決まっているかどうかチェックしてみましょう。

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Q4-2 会社から「元々の給料に深夜労働手当が含まれているので、深夜労働手当は支払済みである。」と説明されているのですが、本当ですか?この場合、何時間深夜労働しても深夜労働手当(残業代)は請求できないのでしょうか?
A会社の規則等で「元々の給料に深夜労働手当(深夜労働割増賃金)が含まれている」と決まっていても、「給料のうち何円分が深夜労働手当か」が明確に決まっていなければ、そのような規則等は無効です。その場合には、深夜労働時間に応じた深夜労働手当全額を請求できます。

また、そのような規則等が有効な場合でも、実際の深夜労働時間に基づく深夜労働手当が、元々の給料に含まれる深夜労働手当の金額より多い場合、その差額分を未払いの深夜割増手当として請求できます。

会社の就業規則や給与明細で、「給料のうち何円分が深夜労働手当か」が明確に決まっているかどうかチェックしてみましょう。
Q4-3 :会社からは「裁量労働制だから、残業代は出ない」と説明されているのですが、本当に残業代を貰えないのでしょうか?
A残業代を貰える可能性は十分あります。 「裁量労働制」という制度はありますが、「裁量労働制」が認められるのは、法律が定める厳しい条件を満たした場合だけです。会社が「裁量労働制だ」と説明していても、法律上は、裁量労働制にならない場合も多いと考えられます。 

裁量労働制」が認められるのは、次の①または②の場合だけですので、どちらにも当てはまらなければ、「裁量労働制」にはなりません。

① 仕事の業種が、以下のどれかに当てはまる方で、会社に裁量労働制を定める労使協定がある方
a) 新商品・新技術の研究開発(助手は含みません)
b) 人文科学・自然科学の研究(助手は含みません)
c) 情報処理システム全体の分析や設計
(プロジェクトチーム内でリーダーの指示で動く仕事や、情報処理システムを構成する一部のプログラムを作成するプログラマーは含みません。)
d) 新聞・雑誌などの記事の取材・編集(カメラマンや、校正だけの仕事は含みません。)
e) テレビ番組・ラジオ番組の取材・編集 (カメラマンや、校正・音量調整・フィルムの作成だけの仕事は含みません。)
f) テレビ・ラジオ・映画・イベントなどのプロデューサーやディレクター(ADは含みません。)
g) 衣服・インテリア・工業製品・広告などのデザイン (他の方が作ったデザインから、図面や製品を作るだけの仕事は含みません。)
h) コピーライター
i) システムコンサルタント(通常のプログラマーは含みません。また、経営コンサルタントなど、システムコンサルタント以外のコンサルタントも含みません。)
j) インテリアコーディネーター
k) テレビゲームやPCゲームのシナリオ作成・映像制作・音響制作など(他の方の指示で動くプログラマーは含みません。)
l) 証券アナリスト(ポートフォリオ管理のみの仕事やデータ入力だけの仕事は含みません。)
m) 金融商品の開発
n) 大学教授・助教授・大学講師の研究業務(医師の方の診断業務は含みません)
o) 公認会計士、弁護士、建築士、不動産鑑定士、弁理士、税理士、中小企業診断士の業務

② 経営企画等の仕事をしていて、労使委員会の決議があり、裁量労働制で働くことに対してあなた自身の同意がある場合。(営業や製造などの現場の仕事や、経理・人事等の事務は含みません。)

ただし、会社が言っている「裁量労働制」が、固定残業手当や、事業場外の労働時間みなし制度を意味している場合もありますので、Q4-1やQ4-9もご覧になることをお勧めします。
Q4-4 会社からは、「変形労働時間制だから、残業代は出ない」と説明されているのですが、変形労働時間制って何ですか?変形労働時間制は無効になることが多いとも聞いたことがありますが、本当ですか?
A変形労働時間制とは、会社が決めた日の労働時間を減らす代わりに、他の日の労働時間を8時間より長くする制度をいいます。

変形労働時間制であっても、サービス残業を認める制度ではないので、平均労働時間が1週間当たり40時間(※)を超えている方は、残業代を請求できます。会社の就業規則によっては、もっと少ない労働時間でも残業代を請求できる場合もあります。 (※一部の業種の社員数10人未満の事業場等では、1か月単位の変形労働時間制の場合、「40時間」ではなく、「44時間」になります。詳しくは、Q3-1をご覧ください。) また、会社が事前に決めた労働時間より長く働いた日についても、残業代を請求できます。

変形労働時間制が適用されるのは、会社の就業規則又は労使協定等に、法律上の条件を満たす変形労働時間制の規定がある場合です。 例えば、会社は、労働時間を8時間より長くする日がいつなのかを事前に決めておく必要あります。 (詳細は、「もっと詳しく知りたい方へ」をご覧ください。)

そのため、会社が「変形労働時間制を採用している」と説明している場合でも、法律上の条件を満たさない場合には、変形労働時間制が無効になります。変形労働時間制が無効になる場合には、1日8時間以上働いた場合に残業代が請求できるといった、通常のルールが適用されます。
Q4-5 フレックスタイム制って何ですか?フレックスタイム制でも残業代は貰えるのですか?
Aフレックスタイム制とは、出勤時刻と退勤時刻を従業員自身が決められる制度をいいます。

フレックスタイム制であっても、サービス残業を認める制度ではないので、平均労働時間が1週間当たり40時間(※)を超える場合には、残業代を請求できます。(※一部の業種の社員数10人未満の事業場等では、「40時間」ではなく、「44時間」になります。詳しくはQ3-1をご覧ください。) 会社の就業規則によっては、もっと少ない労働時間でも残業代を請求できる場合もあります。

フレックスタイム制が適用されるのは、会社の就業規則等にフレックスタイム制の規定があり、かつ、フレックスタイム制を定める労使協定がある場合です。 なお、フレックスタイム制であっても、会社は、コアタイム(従業員が必ず出社していなければならない時間帯)や出社を禁止する時間帯を決めることはできます。
Q4-6 私は年俸制で給料をもらっており、会社からは、残業代は貰えないと説明されています。年俸制の場合は、残業代を請求することはできないのですか?
A年俸制であっても、残業代は請求できます
会社から、「年俸制だから、どんなに長時間働いても、残業代は貰えない」と言われているなら、それは誤りですので、お気をつけください


具体的には、法律上の基準時間(1日8時間、1週間40時間など)や、雇用契約・就業規則に定められている勤務時間(定時)より長く働いた場合には、超過時間分の残業代を請求できます。 ただし、年俸制の場合は、残業手当、役職手当等の名目で一定額の残業代があらかじめ支払われている可能性があるので、就業規則等の確認が必要です。詳しくは、Q4-1をご覧ください。

(なお、裁量労働制や管理監督者であることを理由に残業代が請求できない可能性はありますが、そうなるのは法律上の厳格な条件を満たした場合だけです。詳しくはQ4-3やQ4-8をご覧ください。)
Q4-7 私は時給制で働くアルバイトですが、シフトの時間よりも長い時間働いていることが多いです。時給制でも、残業代を請求できるのでしょうか?
A時給制でも、本来の勤務時間(シフトの時間など)より長く働いた場合、残業代を請求できます。
具体的には、時給制の方でも、雇用契約、就業規則等に定められている勤務時間(シフトの時間)を超えて働いた場合には、超過時間分の残業代を請求することができます。 また、法律上の基準時間(1日8時間、1週間40時間など)を超えて働いた場合には、超過時間分×125%の残業代を請求することができます。
Q4-8 管理職でも残業代は出ますか?会社からは「あなたはマネージャーだから残業代が出ない」と言われているのですが・・
A「管理職」=「残業代が出ない」ではありません。 むしろ、管理職の方のほとんどは、残業代の請求ができるといってよいでしょう。 また、役職手当などが支給されていても、大部分の方は残業代が請求できるでしょう。

管理職の方のうち、残業代の請求ができないのは、おおむね、以下の①~④の全ての条件を満たす方だけです。(労働基準法では、このような方のことを「管理監督者」と呼びます。「管理監督者」に該当するのは、管理職のごく一部だけです。)
(以下の①~④の条件は、わかりやすさを重視してまとめた参考の基準です。裁判例上の区別基準等については、「もっと知りたい方へ」をご覧ください。)
①→会社等の経営判断に参画しているか、特定の部門全体を統括していること
②→部下の採用・昇格・解雇の決定権限がある等、労務管理上の相当の権限があること
③→自分の出勤時刻、退勤時刻を自分の裁量で自由に決められること
④→他の従業員と比べて、相当の金額差がある高額の給与が支給されていること(基本的には、賞与や各種手当を含めた給与の金額が、役職が1つ下の従業員より相当に高いことが必要だと考えられています。)
例えば、(業務の実態にもよりますが、)上司の指示に従って働く部長・課長の方は、「管理監督者」に該当せず、残業代を請求できる場合が多いでしょう。 また、飲食・小売チェーンの店長の方も、「管理監督者」に該当せず、残業代を請求できる場合は多くあると思われます。

仮に、会社が「管理職だから、残業代が出ない」と言っていても、上記の①~④の条件をおおむね満たす方以外は、残業代の請求ができます。

管理職の方は、自分が①~④の条件を満たすのか、残業代の請求ができるのか、なかなか判断がつかない場合も多いと思います。 その場合は、とりあえず、『残レコ』を使っていただき、残業代の請求を検討する時期になったら、弁護士の先生に相談するとよいと思います。
Q4-9 私は、オフィスの外で働く外勤が多いのですが、それでも残業代は出ますか?
A事業場(オフィスや工場等)の外で働く外勤の方でも、残業代を請求できる場合は多いでしょう

ただし、事業場(オフィスや工場等)の外で働いた場合で、あなたの会社があなたの労働時間を把握することが難しい場合(労働時間を算定し難いとき)には、基本的に、残業代を請求することができません。
例えば、以下の場合には、「労働時間を把握することが難しい」場合には該当せず、残業代の請求ができる場合が多いでしょう。
上司と一緒にチームでまとまって動いている場合
携帯電話で随時上司の指示を受けている場合
時間単位でスケジュール管理を受けている場合
タクシー・トラック・バスの運転手
(詳しくは「もっと詳しく知りたい方へ」をご覧ください。)

また、屋外で働く場合でも、工事現場等の決まった場所で働く場合は、残業代の請求は可能です。

また、仮に、会社があなたの労働時間を把握することが難しい場合でも、「普通にその仕事をやったら、残業しないと仕事が終わらない」という場合には、残業代を請求することができます。(ただし、労働基準法38条の2第2項の労使協定がある場合には、残業代を請求できない可能性があります。詳しくは「もっと詳しく知りたい方へ」をご覧ください。)

なお、「残レコ」では、自社の事業場(オフィスや工場等)や得意先以外の場所で働く時間が長い方のために、一定時間ごとにGPS等で現在地を記録し証拠を確保しています。 直行直帰が多く、労働時間の開始・終了時刻と、事業場や得意先への入場・退場時刻が大きく異なる方であっても、「残レコ」をご利用ください。

ただし、一定時間ごとに取得しているGPS等の記録では、労働時間の自動推定ができないため、できる限り、以下の①、②の操作をお勧めします。
① 勤務地(自社の事業場・オフィス・工場等)・得意先の登録
② 労働時間メモの入力(カレンダー画面で長押しすることで入力できます)
Q4-10 自宅勤務の場合でも残業代を請求できますか?
A 自宅勤務の場合でも、通常は、労働基準法が適用されるため、残業代を請求することができます

ただし、就業規則等(就業規則については、Q8-1をご覧下さい。)に自宅勤務に関する定めがあり、かつ、以下の①~③の全てを満たす場合には、基本的に残業代を請求することができません。
①自宅で業務を行っていること
②勤務中、パソコンを常時通信・応答可能な状態におくよう会社から指示されていないこと(例えば、単に回線が接続されているだけで従業員が自由にパソコンから離れることができる場合、従業員が自由にパソコンの通信を切断してよい場合、パソコンを通じて会社から指示を受けてもすぐに対応しなくてよい場合などがこれに当たります。) ③作業が、随時、使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと

以上の①~③の全てを満たしていない自宅勤務も多く存在しています。あなたが残業代を請求することができるかどうかについては、残業代を請求する際にお近くの弁護士に相談してみるとよいでしょう。
Q4-11 正社員じゃなくても残業代は出るのですか?
A正社員でなくても、残業代は請求できます。
契約社員・期間社員・期間工の方や派遣社員の方、パートやアルバイトの方も、残業をすれば、正社員と同じように、残業代の請求ができます。

ただし、「請負」や「業務委託」といった名目で仕事をされている方については、業務実態等から「労働者」といえる場合のみ、残業代を請求できます。
それ以外の場合には、それぞれの契約に従った報酬以外には請求はできない場合が多いでしょう。
Q4-12 勤め先は、会社ではなく、個人経営なのですが、それでも残業代は出ますか?
Aお勤め先が、会社(株式会社や有限会社など)ではなく、個人事業主でも、残業代は請求できます。請求できる金額も、会社にお勤めの場合と変わりません。

ただし、経営者が同居中のご親族で、他の従業員も同居中のご親族だけである場合には、労働基準法が適用されません(労働基準法116条2項)。そのため、その場合には、通常と異なり、残業代が請求できるかは、個別の契約によります。

※ 法律上、残業代が請求できても、お勤め先に現預金や財産が全くない場合には、残念ながら、残業代の全額を実際に獲得することは難しいことがあります。
Q4-13 私は、会社とは雇用契約ではなく、業務委託契約を結んでいますが、勤務実態は周りの通常の社員と同様で、毎日10時間ほど働いています。しかし、会社からは「業務委託契約だから、法律上残業代は発生しない」と説明されて、残業代を払ってもらえません。会社の説明は本当ですか?
A会社が個人事業者との間で業務委託契約、請負契約、委任契約を締結している場合、会社はその個人事業者に残業代を払う必要がありません。

しかし、業務委託契約、請負契約、委任契約などの名称の契約であっても、実態を見れば雇用関係にある場合には、会社は残業代を払わなければなりません
実態として雇用関係にあるか否かは、主に、①仕事の依頼への諾否の自由の有無、②業務遂行上の指揮監督の有無、③時間的・場所的拘束の有無、④他人による仕事の代替が可能か、⑤報酬の算定・支払方法などを考慮して判断されます。

実際に、残業代などの労働法の規制を免れる目的で、実態は雇用契約であるにもかかわらず、業務委託契約、請負契約、委任契約などの名称の契約を用いて社員を採用するブラック企業も存在します。 勤務実態が周りの通常の社員と同じであるにもかかわらず、業務委託契約、請負契約、委任契約などの雇用契約以外の名称の契約を結んでいる方は、残業代の請求を検討する際には、お近くの弁護士に相談するとよいでしょう。
Q5-1 どんな業種の仕事でも残業代は出るのですか?それとも、残業代が出ない業種もあるのでしょうか?
A「○○業だから」というのを理由に残業代が出ない業種は、ほとんどありません。 業種を理由に残業代が出ない可能性があるのは、以下の①~⑤の方だけです。
① 農業、畜産業、漁業、水産養殖業、養蚕業等
② 社長秘書・役員秘書等。 医療秘書・弁護士秘書・学者秘書の方や、秘書室長等の指示で働く方は、残業代を請求できます。(詳しくはQ5-4をご覧下さい)
③ 監視・断続的労働従事者:警備員、マンション等の管理人、学校の用務員、役員等の専属運転手など(詳しくはQ5-5をご覧下さい) ちなみに、タクシー運転手や長距離トラックの運転手の方は、他の業種の方と同じように、残業代を請求できます。
④ 家事使用人(いわゆる「家政婦」)。 ただし、家政婦を派遣する会社に勤務している方は、他の業種の方と同じように、残業代を請求できます。
⑤ 裁量労働制の対象業種(詳しくは、Q4-3をご覧ください。)

上記の①~⑤以外の方については、業種を理由に残業代が出ないことはありません

なお、国家公務員の方と船員の方については、残業代は請求できますが、他の業種の方と残業代の計算方法が異なります。(国家公務員の方については、詳しくはQ5-2をご覧下さい。)

(Coming Soon)

Q5-2 国家公務員は残業代を請求できないのでしょうか?国家公務員には労働基準法は適用されないと聞いたのですが・・
A確かに、国家公務員には労働基準法は適用されませんが、一般職の職員の給与に関する法律16条により、原則として、残業代(超過勤務手当)を請求できます
また、休日や深夜に労働した場合には、同法16条、17条又は18条により、原則として、超過勤務手当や休日給、夜勤手当を請求できます

国家公務員の方の残業代等の計算方法は、他の労働者の方と大きくは変わりませんが、完全に同じではありません。 現在のバージョンの『残レコ』では、国家公務員の方の残業代等の算定方法については、申し訳ありませんが、未対応です。そのため、国家公務員の方は、『残レコ』で表示される金額をあくまで参考の数字とお考えください。 もっとも、『残レコ』のGPSデータは、残業代等を請求する際に労働時間を証明する強い証拠になると考えられますので、国家公務員の方にも『残レコ』の使用をお勧めします。
Q5-3 農業、水産業などは残業代を請求できないと聞きましたが本当ですか?
A農業、畜産業、漁業、水産養殖業、養蚕業などの業種の方は、深夜労働手当以外の残業代を請求できない可能性があります
これらの業種の方には、残業代や休日労働手当に関する労働基準法の規定が適用されないためです。

もっとも、これらの業種の方でも、会社との契約の内容によっては、残業代や休日労働手当を請求できる場合もあります。 また、午後10時から午前5時までの間に働いた場合は深夜労働手当(深夜割増賃金)を請求できます。

なお、林業の方は、通常の方と同様に残業代を請求できます

農業、畜産業、漁業、水産養殖業、養蚕業などの業種の方は、残業代の請求を検討する際に、契約上、残業代がでるのか等について、お近くの弁護士に相談してみるとよいでしょう。
Q5-4 秘書は残業代を請求できないと聞きましたが、本当ですか?
A社長秘書や役員秘書等の方は、労働基準法上の「機密の事務を取り扱う者(機密事務取扱者)」に当たり、深夜労働手当以外の残業代を請求できない可能性があります。 機密事務取扱者には、残業代や休日労働手当に関する労働基準法の規定が適用されないためです。

もっとも、これらの方でも、会社との契約の内容によっては、残業代や休日労働手当を請求できる場合もあります。
また、午後10時から午前5時までの間に働いた場合は深夜労働手当(深夜割増賃金)を請求できます。

他方、医療秘書・弁護士秘書・学者秘書の方や、秘書室長等の指示で働く方は、通常の従業員と同様に、残業代を請求できます
また、コンサルタントや金融業の方など、顧客の秘密を扱っている方も、「機密事務取扱者」には該当しないので、通常の方と同様に残業代を請求できます

あなたが「機密事務取扱者」に当たるか等は、個別の事情を踏まえて判断する必要があるため、残業代の請求を検討する際に、お近くの弁護士に相談してみるとよいでしょう。
Q5-5 警備員、マンション管理人などは残業代を請求できないと聞きましたが本当ですか?
A守衛、踏切番、小中学校の用務員、役員等の専属運転手、団地やマンションの管理人、ビルや工場の警備員など、待機時間が長い監視業務や断続的業務に従事する方は、労働基準法上の「監視又は断続的に労働に従事する者(監視・断続的労働従事者)」に当たる可能性があります。監視・断続的労働従事者に当たる場合、会社等が労基署から労働時間規制の適用除外の許可を得ている場合、深夜労働手当以外の残業代を請求することができない可能性があります。
なお、単に就業規則を労基署に提出しているだけの場合は、労働時間規制の適用除外の許可を得たことにはなりません

もっとも、これらの方でも、会社との契約の内容によっては、残業代や休日労働手当を請求できる場合もあります。 また、午後10時から午前5時までの間に働いた場合は深夜労働手当(深夜割増賃金)を請求できます。

なお、タクシー運転手や長距離トラックの運転手の方は、他の業種の方と同様に、残業代を請求できます
また、平常業務に加えて、時々、宿日直がある方については、少なくとも、平常業務については、他の業種の方と同様に、残業代を請求できます。宿日直の日の残業代については、Q5-6をご覧ください。

あなたが「監視・断続的労働従事者」に当たるかは、個別の事情を踏まえて判断する必要があるため、残業代の請求を検討する際に、お近くの弁護士に相談してみるとよいでしょう。
Q5-6 宿直勤務
A定時的な見回り、緊急の文章・電話の収受、非常事態に備えての特機等のための宿直勤務や休日の日直勤務については、会社等が労基署から特別な許可を得ている場合、深夜労働手当以外の残業代を請求することができません。(代わりに宿日直手当が支給されます。)
なお、単に就業規則を労基署に提出しているだけの場合は、上記の許可を得たことにはなりません
以上の場合でも、午後10時から午前5時までの間に働いた場合は深夜労働手当(深夜割増賃金)を請求できます。

他方、宿直勤務や日直勤務以外の平常業務については、他の業種の方と同様に、残業代を請求できます

なお、警備員やマンション管理人など、基本的な業務における待機時間が長い監視業務や断続的業務の方は、Q5-5をご覧ください。

あなたが宿直勤務や休日の日直勤務をしたときに残業代を請求できるかは、個別の事情を踏まえて判断する必要があるため、残業代の請求を検討する際に、お近くの弁護士に相談してみるとよいでしょう。
Q5-7 家政婦は残業代を貰えないと聞きましたが本当ですか?
A家政婦の方でも、いわゆる家事代行会社の従業員として、会社の指示で顧客の自宅に派遣されて働いている場合は、通常の方と同様に、残業代を請求できます

他方で、顧客と直接契約している家政婦の方や、自分の会社の役員等の自宅で働く家政婦の方には、労働基準法が適用されません。
このような方も、雇用主との契約内容に従って、残業代や休日労働手当等を請求できる場合も多いと思われますが、契約内容によっては、残業代等を請求できない可能性があります。
Q6-1 始業時刻前の朝礼や準備、終業時刻後の清掃や引継ぎ、着替えなどの時間は、残業時間になるのでしょうか?
A始業時刻前の朝礼や準備、終業時刻後の清掃や引継ぎ等の時間は、参加が義務である場合や、業務に必要な場合には、残業時間(労働時間)にあたり、残業代を請求できます

法律上、残業時間(労働時間)となるのは、客観的にみて、会社(使用者)の指揮監督を受けている時間です。
そのため、始業時刻前の朝礼は、参加が義務である場合には、「労働時間」にあたり、残業代を請求できます。
始業時刻前の準備や、終業時刻後の清掃や引継ぎ等についても、一般的には、業務に必要なものとして「労働時間」にあたり、残業代を請求できると考えられます。

他方で、着替えや入浴等は、通常は、業務に必要なものではなく、かつ義務付けられてはないため、「労働時間」にあたらないことが多いでしょう。
(着替えや入浴等であっても、特別な事情により、業務に必要で、義務になっている場合は、「労働時間」にあたります。)

(Coming Soon)

Q6-2 休憩時間について残業代を請求することはできるのでしょうか?
A上司(会社)から業務指示を受けることがなく、従業員が自由に利用できることが保障されている休憩時間については、「労働時間」にあたらないため、残業代を請求できません

他方、規則上の休憩時間であっても、上司(会社)の指示があれば、すぐに業務を行わなければいけない時間については、「労働時間」にあたり、残業代を請求できます
例えば、規則上の休憩時間でも、その時間中に来客があれば対応しないといけない場合は、「労働時間」にあたります。
また、警備員の仮眠時間等でも、仮眠室への滞在と必要時の業務対応(警報や電話への応答等)が義務付けられている場合は、「労働時間」にあたると考えられます。
Q6-3 上司の命令がない自発的な残業でも、残業代を請求できますか?
A上司の明確な命令がない自発的な残業でも、上司の許容・黙認がある場合や、客観的にいって残業をしなければ仕事が終わらない場合には、通常は、残業時間(労働時間)にあたり、残業代を請求できます

法律上、会社(使用者)の明示の指示がなくても、黙示の残業の指示がある場合には、残業時間(労働時間)と認められます
そのため、自発的な残業をしていることを上司が知っていて、何も言わない場合(上司の許容・黙認がある場合)には、黙示の指示があるとして、残業時間と認められることが多いでしょう。
仕事の量や内容から客観的に考えて、残業をしなければ仕事が終わらないといえる場合にも、黙示の指示があるとして、残業時間と認められるでしょう。

なお、黙示の残業の指示がある場合には、仮に会社の規則等で要求されている形式的な承認がなかったとしても、残業時間と認められます。
Q7-1 『残レコ』は、残業代請求の証拠になりますか?
A証拠になります。

特に、『残レコ』のGPSデータは、客観的な証拠である上、弊社のサーバーで保管していて後から改ざんされないため、労働時間を証明する強い証拠になる場合が多いでしょう。
(当然ですが、実際は働いていなかった時間(休憩時間等)については、労働時間にはなりません。)

さらに、GPSデータだけでも証拠になりますが、
『残レコ』に入力した労働時間のメモも、入力履歴とともに弊社のサーバーで保管しているため、相当程度の証明力がある証拠になる場合も多いでしょう。
(労働時間のメモの証拠としての強さは、業務実態との整合性や、会社が保有する労働時間に関する証拠の有無・内容により異なります。)
(労働時間のメモは、カレンダー画面で長押しすることで入力できます。)

なお、残業代は過去2年分を請求できますが、『残レコ』を使用開始から2年経つ前に残業代を請求する場合もあると思います。
その場合も、『残レコ』開始後の労働時間については、『残レコ』の記録が証拠になる上、
GPSデータが概ね半年分以上あれば、そのGPSデータを過去2年分の労働時間を推定する証拠として使える場合も多いと考えられます。
そこで、『残レコ』では、GPSデータに基づいて推計した過去2年分の残業代も表示しています。
(残業代を請求できる期間については、Q1-5をご覧ください。)

※GPSデータと労働時間のメモの証拠としての記録・保存方法について、現在、弊社では特許を申請しています。

(Coming Soon)

Q7-2 「残レコ」で表示されている残業代の金額は、実際に請求できる残業代の金額と完全に同じですか?
A「残レコ」で表示している残業代の金額は、GPS記録やあなたが入力した情報を基に、労働基準法等の法令に従って、推計した残業代の金額です。
各種設定や労働時間メモを適切に入力している場合、「残レコ」で表示している残業代の金額は、実際の残業代の金額に相当に近い金額になる場合がほとんどであると思われます。
ただし、「残レコ」に入力した情報が間違っていたり、労働時間メモを入力していなかったりする場合や、「残レコ」の入力からは確認できない特別な事情がある場合には、金額に相当のずれが生じる可能性があります。また、毎月の定額の残業手当以外に、残業代が支払われている場合には、支払済みの残業代の金額(定額の残業手当以外)を「残レコ」に表示される残業代の金額から引く必要があります。
そのため、実際に請求できる残業代の金額については、残業代請求について弁護士に相談する際に、改めて弁護士に計算してもらいましょう。
Q7-3 『残レコ』で表示されている先月の残業代の金額より、支給された先月の残業代の方が、大幅に多かったのですが、なぜでしょうか?
A労働時間メモを入力しているのに、『残レコ』で表示される月の残業代の金額より、支給されたその月の残業代の方が大幅に多い場合、可能性が高い理由としては、賃金算定対象期間のずれ(賃金の締め日の違い)があります。
『残レコ』では、各月の残業代は、毎月1日から末日までの労働時間を基に算定しています(締め日が毎月末日)。(フレックスタイム制の方は除きます。)
一方、実際に請求できる各月の残業代の算定対象期間(締め日)は、会社ごとに異なります。
そのため、月ごとでみると、『残レコ』で表示される残業代と実際に請求できる残業代にずれが生じることや、『残レコ』で表示される残業代より支給される残業代の方が多くなることがあります。
もっとも、通常の場合、賃金算定対象期間のずれは「いつ残業代を請求できるか」の差ですので、残業代の総額でみると、『残レコ』で表示される金額は、実際の残業代の金額と相当に近い金額になる場合がほとんどだと思われます。

ただし、時効の関係で、請求できる金額に最大1か月分のずれが生じることがありますので、残業代を請求する際は、事前に弁護士に相談するとよいでしょう。 (残業代の時効について詳しく知りたい方は、Q1-5をご参照ください。)

また、毎月定額の残業手当や深夜労働手当が支給されている場合は、賃金算定対象期間のずれが、残業代の総額に影響する場合があります。 (定額の残業代や深夜労働手当については、Q4-1、Q4-2をご参照ください。)
Q8-1 就業規則って何ですか?何が書かれているのですか?
A就業規則とは、労働条件(本来の労働時間や賃金等)や職場のルールについての会社の規則をいいます。
例えば、就業規則には、従業員の始業時刻、終業時刻、休憩時間、休日、休暇、賃金、諸手当、賃金の締め日、支払日、退職金、解雇の事由などが詳細に記載されています。
仮に、変形労働時間制、フレックスタイム制が採用されている場合は、通常は就業規則にそのことが書かれています。

会社は、以下のどれかの方法で、従業員が就業規則を読める状態にすることが義務付けられています。
(ただし、従業員数が10人未満の会社では、就業規則がないが場合があります。)
・就業規則を書いた書面を配る
・パソコン等を使って就業規則を読めるようにする
・事業所や現場の見やすい場所に就業規則を掲示する/備え付ける

就業規則の内容は、自分の本来の労働時間や賃金を理解するために重要ですので、機会があれば自分の会社の就業規則をチェックしてみましょう。

(Coming Soon)

Q8-2 残業時間が長いと、退職後に失業保険を貰うときに有利になると聞いたのですが、本当ですか?
A退職後に失業保険(雇用保険の求職者給付の基本手当)を貰うときに、自己都合で退職した方は、原則として、会社都合で退職した方に比べて、不利な扱いを受けてしまいます。

しかし、いわゆる自己都合で退職した方でも、退職前の法律上の残業時間(注)が以下のA~Cのどれかを満たしていて、そのような長時間残業が理由で退職した場合、失業保険を貰うときに、会社都合で退職した方と同じように有利な扱いを受けることができます。
A)→退職前6か月に、3か月連続で45時間を超える残業をした期間があること
B)→退職前6か月に、連続する2か月の平均残業時間が80時間を超える期間があること
C)→退職前6か月に、100時間を超える残業をした月があること

(注)法律上の残業時間とは、例えば、通常の労働タイプの方の場合、1日の労働時間のうち8時間を超える時間等をいいます。

具体的には、下記の1~3の点で有利になります。
1.→自己都合の方より、約3か月早く、失業保険が支給される(※1)
2.→自己都合の方より、失業保険が貰える上限期間が長いことが多い(※2)
3.→離職前1年間のうち6か月以上雇用保険に加入していれば、失業保険が貰える(※3)

※1 実際に失業保険が振り込まれる日は、ハローワークでの手続から約1か月~1か月半後ですが、退職の日程等により異なるので、お住まいの地域のハローワークにご確認ください。
※2 例えば、30歳で勤続5年の方の場合、失業保険が貰える上限期間が180日になります。(通常の自己都合退職の場合、上限期間は90日)
※3 通常の自己都合退職の場合、失業保険を貰うには、離職前2年間のうち12か月以上雇用保険に加入していることが必要です。
Q8-3 残業代や労働時間等の労働条件に関する法律にはどのようなものがありますか?
A労働条件に関する法律としては、主に、労働基準法、労働契約法、最低賃金法があります。

労働基準法は、労働条件の最低基準を定めています。
そのため、会社が労働基準法未満の労働条件を定めていても無効になります。
残業代は、労働基準法において定められた労働者の権利であるため、仮に雇用契約等に残業代を払わないと書かれていたとしても、労働者が実際に残業をした場合には、会社は必ず残業代を支払わなければなりません。

労働契約法は、雇用契約や就業規則の成立・変更、解雇が認められる場合等に関するルールを定めています。
例えば、雇用契約や就業規則で決められた労働条件を会社が一方的に変更しても、基本的に労働契約法に違反し無効になります。

最低賃金法は、都道府県ごとの賃金の最低金額(1時間あたりの最低金額)を定めています。
仮に、あなたの給料が、最低賃金法で決められている金額未満の場合には、会社にその差額を請求することができます。
Q8-4 最低賃金よりも低い給料で働いている場合、最低賃金と給料のどちらを基に残業代を算定することになりますか?
Aあなたの給料が最低賃金よりも低い場合は、最低賃金を元に残業代を算定します
また、過去2年分の給料について、最低賃金との差額を会社に請求することもできます

最低賃金は、1時間当たりの給料(時給)で定められており、都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と、一部の産業について都道府県ごとに定められる「特定最低賃金」の2種類があります。(両方の最低賃金の適用対象である場合、高い方の最低賃金が適用されます。)

給料が最低賃金を超えているかを計算する際には、以下の手当を含めずに1時間あたりの給料を計算します。
①→精皆勤手当、通勤手当、家族手当
②→賞与(ボーナス)など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
③→結婚手当など、特別なイベントに応じて支給される手当
④→残業代、休日労働手当、深夜労働手当

厚生労働省によると、「地域別最低賃金」は、最も低い都道府県で714円、東京都で932円、大阪府で883円、全国平均(加重平均)は823円(平成28年10月現在)です。
「地域別最低賃金」と「特定最低賃金」は、厚生労働省のウェブサイト(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/minimum/minimum-01.html)で確認することができるので、ぜひ確認してみましょう。
Q8-5 会社から解雇すると言われました。私は、毎日一生懸命働いており、能力不足と言われても全く納得がいきません。私は会社を辞めるしかないのでしょうか?
A日本では、労働契約法と判例により会社による解雇権が厳しく制限されているため、合理的な理由のない一方的な解雇は無効となります。

労働契約法、判例においては、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効になるとされています(労働契約法16条)。 客観的に合理的な理由のない解雇である場合には、会社に対して従業員であることの確認を求める訴訟を提起することができます。また、同時に裁判所に仮処分を申し立てることで、会社に対して訴訟期間中も給料を支払うよう命令を出してもらうこともできます。 仮に会社の言い分にそれなりの理由があり、会社を辞めることはやむを得ないと考えている場合であっても、労働審判を申し立てることにより和解金の支払いを受けられる可能性があります。
まずは、弁護士に相談にいきましょう。

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